近藤一博（こんどう・かずひろ）東京慈恵会医科大学 医学部 疲労医学講座 特任教授・医学研究科 研究対応部門 疲労医科学研究センター センター長です。
近藤一博教授は、日本を代表する疲労医学の研究者であり、東京慈恵会医科大学疲労医学講座の特任教授を務めています。
近藤一博教授は、疲労のメカニズム解明において多くの画期的な成果を上げており、特にヒトヘルペスウイルス、
6（HHV-6）の潜伏感染・再活性化機構の解明や、うつ病の原因遺伝子「SITH-1」の発見で知られています。
また、新型コロナウイルス後遺症の原因究明にも取り組み、疲労と関連する疾患への理解を深める研究を進めています。
近藤一博教授の研究は、疲労が単なる体感ではなく、医学的に重要な問題であることを示し、
唾液中のウイルスを用いた疲労測定法の開発や、軽い運動による疲労回復メカニズムの解明など、科学的根拠に基づくアプローチを展開しています。
疲労が脳内炎症や慢性疾患につながる可能性についても指摘しており、うつ病や新型コロナ後遺症など「病的疲労」の研究においても重要な役割を果たしています。
近藤一博教授は一般向けにも情報発信を積極的に行っており、マンガ形式で疲労やストレスについて解説するウェブサイトを制作するなど、その知識を広く普及させる活動も行っています。
近藤一博（こんどう・かずひろ）教授の経歴
職業：東京慈恵会医科大学 医学部 疲労医学講座 特任教授・医学研究科 研究対応部門 疲労医科学研究センター センター長
誕生：１９５８年生まれ
出身地：三重県津市
出身高校：灘高等学校
出身大学：大阪大学医学部医学科
大学院：大阪大学医学系研究科 博士課程
職歴
大阪大学第三内科研修医
大阪大学微生物病研究所博士課程へ進学
１９９１年大阪大学微生物病研究所助手
１９９３～１９９５年スタンフォード大学留学
1996年4月 – 2003年3月大阪大学医学部 微生物学講座 准教授
2003年4月 – 2024年3月東京慈恵会医科大学 ウイルス学講座 教授
2024年4月 – 現在東京慈恵会医科大学, 疲労医学講座, 特任教授
2020年4月 – 現在東京慈恵会医科大学 疲労医科学研究センター センター長(兼任)
2014年4月 – 現在東京慈恵会医科大学, 疲労医科学研究センター 教授(兼任)
近藤一博教授は灘高校卒業後、将来何になりたいかが決まらず2年間大学を受験せず、やる気のないまま大阪大学医学部へ進学されたそうです。
そして4回生の時に研究に興味を持つ。
卒業後は大阪大学第三内科研修医を経て大阪大学微生物病研究所博士課程へ進学。
大阪大学微生物病研究所助手、スタンフォード大学留学、大阪大学医学部微生物学講座准教授を経て、
2003年よりウイルス学講座教授、
2014年より疲労医科学研究センター教授を兼任
近藤一博教授の著書！
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【うつ病の原因となる可能性のあるウイルス】
ヒトヘルペスウイルス6（HHV-6）
東京慈恵会医科大学の近藤一博教授らの研究グループは、HHV-6の遺伝子がうつ病の原因となることを発見しました。
HHV-6は小児期に主に母親から感染し、脳内に潜伏感染することもわかっています。 pic.twitter.com/tsdOYFn069— よう (@Y_o_u_ma) March 24, 2025
近藤一博教授の研究が日本の疲労問題に与えた影響は！
近藤一博教授の研究は、日本の疲労問題に対して多大な影響を与えています。
疲労が単なる身体的な感覚ではなく、ウイルスや脳内炎症と深く関係していることを科学的に解明しました。
特に、唾液中のヘルペスウイルスを用いた疲労測定法の開発により、疲労を客観的に評価する手法を確立し、「生理的疲労」と「病的疲労」を区別することが可能となり、
この成果は、うつ病や慢性疲労症候群の早期発見につながり、疲労関連疾患の予防と治療に新たな道を開きました。
さらに、近藤一博教授の研究によって疲労回復のメカニズムが明らかになり、軽い運動が疲労回復に有効であることや、ビタミンB1など栄養素の重要性が示され、
これにより、日常生活で実践可能な疲労対策が提案され、日本人の健康管理に役立つ知識が広まりました。
近藤一博教授は新型コロナウイルス後遺症やうつ病との関連性を解明し、脳内炎症が病的疲労の主要因であることを指摘し、
この研究は、日本だけでなく世界的な健康問題への理解を深める一助となっています。
近藤一博教授の研究は、日本が「疲労」という課題に直面する中で、その科学的理解を進めるとともに、社会全体での健康改善への道筋を示した重要な業績です。
