宮本達也(みやもと・ たつや)株式会社トーシン代表取締役社長です。
株式会社トーシンは北海道帯広市に本社を置き、カプセルトイ(ガチャガチャ)市場において全国的に展開する企業で、
主力事業はカプセルトイ専門店「#C-pla(シープラ)」の運営で、2024年7月時点で約152店舗を全国に展開し、業界シェアは約15%に達しています。
北海道内ではイオングループのスーパーなどに約50店舗を展開しており、地域密着型の店舗づくりを特徴としています。
トーシンのビジネスモデルは大きく二つに分かれます。
一つは商業施設の空きスペースを活用した「空き空間の収益化・集客支援事業」で、
カプセルトイを中心に企画・運営・管理をワンストップでサポートし、施設の収益化と集客を支援しています。
もう一つは「店舗運営事業」で、カプセルトイ専門店の直営を行い、楽しめる場所づくりと商品展開に注力しています。
トーシンは地域の特産品をフィギュア化したPB商品「ミニチュア北海道」シリーズなど、地元企業とのコラボ商品も展開し、地域色を活かした商品開発にも力を入れています。
2024年3月には第3弾を発売し、北海道ワインのミニチュア製品発売、
このように、株式会社トーシンはカプセルトイ市場において、空きスペースの有効活用から専門店の全国展開、
地域密着型の商品開発、最新技術の導入まで幅広く取り組み、業界の成長を牽引する存在となっています。
宮本達也(みやもと・ たつや)社長の経歴
役職:株式会社トーシン代表取締役社長
誕生日:1982年7月2日生まれ
出身地:北海道帯広市
出身大学:日本大学法学部
職歴
北洋銀行釧路中央支店、本別支店、白石中央支店、留萌支店8年間勤務。
父親の2013年6月に㈱トーシンに入社。
2013年7月札幌支店長。
2019年6月代表取締役社長に就任。
HP:https://toshin.jpn.com/recruit/
北海道帯広市に本社を構える株式会社トーシンと株式会社ケンエレファントが共同で、北海道の名物をミニチュアフィギュア化したカプセルトイ『ミニチュア 北海道 vol.3』を2024年3月下旬に全国のカプセルトイ専門店#C-plaで発売しました👍 pic.twitter.com/ExGyy1u6wn
— 英樹 (@rushian0248) April 3, 2024
宮本達也社長の市場成熟期における課題と展望は何か!
・収益性の悪化と専門店の撤退リスク
市場規模はさらに拡大する一方で、円安や原材料費・輸送費の高騰により商品単価が上昇し、200円商品がほぼ姿を消すなどコスト増加が顕著です。
このため、収益性が低下し、専門店の経営が厳しくなり、撤退する店舗も出てくると予想されています。
・都市部の飽和と競争激化
首都圏など都市部では店舗数が増え飽和状態となり、店舗間の競争が激化しています。
差別化や独自の店舗づくり、商品開発が不可欠となっています。
・地方都市展開の難しさ
地方都市では専門店の拡大余地があるものの、収益性の確保が課題であり、効率的な店舗展開や地域ニーズに即した商品展開が求められています。
・コストと品質のバランス
生産コストの上昇に伴い、カプセルサイズの制約や安全性確保、精度向上など製品開発面でも難しさが増しています。
特に小さなカプセルに高品質な商品を収める工夫や安全基準の遵守が求められています。
・イノベーションと差別化の必要性
商品や販売手法の類似化が進み、市場で埋没するリスクが高まっています。
新技術(AR、IoT、デジタルマーケティングなど)を活用した「体験+商品」の融合や、独自の顧客体験創出が急務です。
・多様なターゲット層への対応
従来の子供向けから大人や観光客、推し活層までターゲットが多層化しており、それぞれのニーズに応じた商品ラインナップや店舗体験のカスタマイズが必要です。
北海道土産にもオススメ! センスが光るいまどきの「カプセルトイ」を紹介。有名菓子店、道産米、北海道ワイン、コアップガラナなど北海道らしさ満点です。 https://t.co/oaw7JCavY9
— さっぽろ10区(トーク) (@sapporo_talk) March 10, 2025
・地方都市での成長余地活用
地方都市への専門店展開を進めつつ、地域特性を活かした商品開発や地域連携を強化し、収益性の改善を図ることが期待されます。
・差別化と独自性の追求
店舗デザインやイベント、限定商品、企業コラボなど独自性を打ち出し、顧客の体験価値を高める戦略が重要です。
・デジタル技術の活用
デジタルマーケティングやオンラインチャネルの活用、顧客データ分析によるターゲット戦略の高度化、生成AIなどの技術導入で効率的な運営と顧客接点の強化を目指します。
・柔軟なターゲット戦略と段階的展開
市場調査に基づく顧客分析を徹底し、小規模なテストマーケティングを繰り返しながら多層化する市場に柔軟に対応し、リスクを抑えつつ新規需要を開拓します。
・持続可能なブランド構築
短期的な売上だけでなく、長期的なファン形成や信頼構築に向けたブランドストーリーの構築が、成熟市場での競争優位を保つ鍵となります。
このように、カプセルトイ市場の成熟期には、コスト上昇や競争激化、ターゲット多様化といった課題に直面しつつも、
地方展開や技術革新、顧客体験の向上を通じて持続的成長を目指す戦略が不可欠です。
市場の拡大と収益性の両立を図るため、柔軟かつ革新的な取り組みが求められています。