東洋製罐グループホールディングスは、2025年6月20日付で大塚一男社長が取締役会長に就任し、
中村 琢司代表取締役社長になりました。
スーパーの棚を見渡せば、必ずと言っていいほど目に入る、缶やペットボトル、
マヨネーズやケチャップの容器に、レトルトカレーのパウチまで、
実は、私たちが毎日のように手にしている、こうした容器の数々をつくっているのが「東洋製罐グループホールディングス」だ。
缶の国内シェアは約40%、ペットボトルも約30%、いずれも国内トップクラスのシェアを誇り、
昨年の売上高は過去最高の9600億円を突破した。
まさに、日本の暮らしを“容器”から支える巨大企業、そのグループを率いるのが、会長の大塚一男氏だ。
実は大塚 一男会長は、あの缶チューハイ「氷結」でおなじみの、表面に凹凸のある独特な缶を開発した“伝説の技術者”でもある、
そんな大塚 一男会長がいま、目を向けているのが「容器」のさらに先だ。
長年培ってきた技術を、医療分野など新たな領域へと広げようとしている、
私たちの身近にありながら、普段はほとんど意識することのない「容器」、
その裏側には、世界を変える可能性を秘めた技術と、知られざる“巨大黒子企業”の挑戦があった。
東洋製罐グループは、いまも進化を止めない。

大塚 一男(おおつか ・いちお)会長の経歴
役職:東洋製罐グループHD株式会社 取締役会長
誕生日:1959年11月24日生まれ
出身地:秋田県秋田市
出身大学:慶応義塾大学工学部機械工学科卒
職歴
1983年4月に東洋製罐株式会社入社
2005年6月に広島工場長
2006年6月にAsia Packaging Industries (Vietnam)Co., Ltd.副社長
2007年6月に生産本部生産技術部長
2009年6月に生産本部品質保証部長
2011年6月に海外事業本部海外事業部長
2012年4月にNext Can Innovation Co., Ltd.取締役社長
2013年4月に東洋製罐株式会社執行役員
Next Can Innovation Co., Ltd.経営担当
2014年4月に執行役員
事業企画・CSR担当および
経営企画部長兼海外事業企画部長
2014年6月に事業企画・CSR担当および経営企画部長
2015年4月に常務執行役員
経営戦略担当およびIR担当
経営企画部長
2016年4月に東洋製罐株式会社取締役専務執行役員
社長付
2016年6月に代表取締役社長
2018年4月に特別顧問
2018年6月に代表取締役社長
2019年4月にグループリスク・コンプライアンス委員長
グループ環境委員長
2020年6月にグループCSR推進委員長
2022年4月にグループサステナビリティ委員長 現在に至る
2025年6月に取締役会長 現在に至る
【ニュースリリース】
辻調理師専門学校と東洋製罐グループホールディングス株式会社と共同で取り組んでいる「+GIBIERプロジェクト(プラスジビエプロジェクト)」について、本日プレスリリースを配信しましたのでぜひご覧ください😊https://t.co/cC9zFAQVuX— 【公式】辻調グループ 辻調理師専門学校/辻調理師専門学校 東京[調理・製菓] (@tsujichopress) December 3, 2025
大塚一男会長の実績は!
大塚氏が社長に就任した2018年度は、東洋製罐グループが「創業的出直し」を掲げ、
第5次中期経営計画をスタートした時期でした。
同計画では、収益力の回復、事業構造改革、成長分野への投資などを重点課題とし、
連結営業利益は、2018年3月期の約254億円から、2020年3月期には約273億円、
2025年3月期には約342億円となっています。
新型コロナウイルス、原材料・エネルギー価格高騰などの影響を受けた時期もありましたが、
最終的には利益水準を回復させた点は評価できます。
ただし、2021~2025年度の「中期経営計画2025」で掲げた最終目標は、売上高8,500億円、
営業利益500億円、EBITDA1,100億円、ROE5%でした。
2025年3月期は売上高9,225億円と売上目標を上回った一方、営業利益は342億円で、利益目標は未達でした。
したがって、売上規模の拡大には成功したが、利益率・資本効率の改善には課題を残したというのが妥当な評価です。
「容器メーカー」からの事業領域拡大
大塚会長の経営下では、包装容器だけに依存しない事業構造を目指し、機能材料、エンジニアリング、
充填・物流、環境関連などの分野を含めた事業展開を推進しました。
長期経営ビジョン2050では、単に容器を販売する企業ではなく、
生活や社会を支える「くらしのプラットフォーム」への転換を打ち出しています。
中期経営計画2025も、この長期ビジョンに沿って、既存事業の持続的成長と新規事業の創出を進める内容でした。
サステナビリティ・資源循環の強化
大塚会長は社長時代からグループのCSR・環境・サステナビリティ分野を重視し、
2022年からはグループサステナビリティ委員長を務めています。
具体的には、次のような取り組みがあります。
・2030年に向けた「Eco Action Plan 2030」の推進。
・事業活動におけるGHG排出量を2019年度比50%削減する目標の設定。
・アルミ缶の水平リサイクルに向けたUACJとの業務提携。
・容器の軽量化、再生材・植物由来素材の活用。
・スポーツ会場などでのリサイクル可能なアルミカップの展開。
2024年度の実績では、Scope1・2のGHG排出量を2019年度比22.9%削減し、
Scope3も18.0%削減しています。
目標達成に向けた進展は見られますが、2030年目標までにはさらに削減を進める必要があります。
容器技術を生かした社会課題への対応
食品・医療・環境分野で、容器技術を社会課題の解決につなげる取り組みも進めました。
例えば、辻調理師専門学校との「+Recipeプロジェクト」では、長期保存できる本格料理を通じて、
災害時の食、食品ロス、食の豊かさと保存性といった課題に取り組んでいます。
また、iPS細胞などの研究に用いる細胞培養容器の開発にも取り組み、
包装容器で培った成形・素材技術を医療・ライフサイエンス分野へ展開しています。
