「空中の格闘技」と呼ばれるスポーツをご存じだろうか。
選手が高く跳び上がり、空中で身体を大きくひねりながら、足を頭上まで振り上げてボールを蹴り込む。
一瞬、格闘技のハイキックにも見えるその華麗な技を繰り出す競技が、セパタクローだ。
東南アジアを中心に発展してきたセパタクローは、バレーボールのようにネットを、
挟んでボールを打ち合いながら、手や腕を使わずに足や頭などでボールを返す。
「足で行うバレーボール」と説明されることもあるが、実際に試合を見れば、それだけでは表現しきれないほどの迫力に驚かされる。

セパタクローとは!
セパタクローは、東南アジアで古くから親しまれてきた球技をルーツとするスポーツ、
競技名の「セパ」はマレー語などで「蹴る」、「タクロー」はタイ語で「ボール」を意味する。
つまり、言葉そのものが「蹴るボール」を表している。
現在の競技では、ネットを挟んで両チームがボールを打ち合う、
基本的なスタイルは3人制で、手や腕を使うことはできない。
足、脚、膝、頭などを巧みに使い、相手コートへボールを返していく。
バレーボールと似ているようでいて、ボールを扱う技術はまったく別物。
選手たちは、まるでサッカー選手、体操選手、格闘家を合わせたような身体能力を見せる。
最大の魅力は「空中技」!
セパタクローの最大の見どころは、何といっても空中で繰り出されるアクロバティックな攻撃、
なかでも有名なのが、身体を空中で回転させながらボールを蹴る「ローリングアタック」。
ネット際でジャンプした選手が身体をひねり、後方へ回転しながら足を振り抜く。
その足は頭よりも高く上がり、強烈なスピードでボールを相手コートへ叩き込む、
初めて見る人なら、「今、どうやって蹴ったの?」と思うほどだ、
しかも、ただ高く跳べばいいわけではない。
ボールの位置、ネットとの距離、相手の守備、味方との連携を瞬時に判断しなければならない、
華麗な技の裏側には、驚異的な身体能力と高度な技術が隠されている。
一般社団法人 日本セパタクロー協会
インスタグラム:sepaktakraw_japan
X:@__jstaf
なぜ「空中の格闘技」なのか!
セパタクローは格闘技ではない、選手同士が直接攻撃し合う競技でもない、
それでも「空中の格闘技」と呼びたくなるのは、攻撃の瞬間に見せるキックの迫力が格闘技を連想させるからだ、
高くジャンプし、空中で身体を回転させ、全身の力を一瞬に集中してボールを蹴る。
その姿は、まるで空中で繰り出す必殺技のようにも見える。
ただし、セパタクローで本当に難しいのは、派手なアタックだけではない、
ボールを正確にコントロールする技術も非常に重要だ。
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「空中の格闘技」と称される激しい攻防!💥
━━━━━━━━━━━━━━━━━━前回大会 セパタクロー 男子決勝
(第19回アジア競技大会 杭州)本場・タイが見せた驚異的な身体能力!✨
強豪の貫禄で見事に金メダルを獲得しました🥇… pic.twitter.com/TPQ4e3qFPP— 第20回アジア競技大会(2026/愛知・名古屋) (@AsianGames_2026) August 27, 2026
足でボールを操る職人技!
セパタクローでは、ボールを足で受け、足で上げ、足で味方へつなぐ、
手なら簡単にできそうな動作を、足だけで行わなければならない、
しかも、ボールは小さく、試合中は高速で飛んでくる。
選手たちは足の甲、足の裏、膝、太もも、頭などを巧みに使い分けながら、次の攻撃につなげていく、
ボールを落とさず、味方が攻撃しやすい位置へ正確に上げる、
そして最後に、アタッカーが強烈なスパイクを放つ。
この一連の流れを見ると、セパタクローが単なる「足でボールを蹴るスポーツ」ではないことが分かる。
3人の連携も見どころ!
セパタクローは個人技だけで勝てる競技ではない。
基本となる3人の選手が、それぞれの役割を担いながらプレーする、
ボールを受け、つなぎ、最後に攻撃する。
わずかな時間の中で3人が連動しなければ、強烈なアタックを生み出すことはできない、
つまり、セパタクローは「個人技のスポーツ」であると同時に、「チームワークのスポーツ」でもある。
華麗なローリングアタックに目を奪われがちだが、その一撃を生み出すまでの細かなボールコントロールと、
連携にも注目すると、試合の面白さがさらに増してくる。
東南アジアで発展したセパタクロー!
セパタクローは、タイ、マレーシア、インドネシア、ミャンマーなど、東南アジアで広く親しまれてきた。
国や地域によって、古くから似たスタイルの球技が行われていたとされ、
それらが近代的な競技として整理され、現在のセパタクローへと発展していった。
現在では東南アジアだけでなく、世界各地で競技人口が広がっている、
日本でも競技団体やクラブなどを通じて競技が行われており、少しずつその名前を知る人が増えている。
まとめ
セパタクローは「足技の芸術」
セパタクローは、バレーボールのようにネットを挟んでボールを打ち合いながら、
手や腕を使わずに足や頭などでプレーする東南アジア発祥のスポーツ。
その最大の魅力は、なんといっても空中で繰り広げられる驚異的なアクロバット技だ。
サッカーのような足技。
体操のような空中感覚。
バレーボールのようなネット際の攻防。
そして格闘技を思わせる強烈なキック。
それらが一つになったスポーツ、それがセパタクローだ。
まだセパタクローを見たことがないなら、まず一度、試合映像を見てほしい。
きっと最初に出てくる言葉は、
「こんなこと、人間にできるの?」
ではないだろうか。
そして、その驚きこそが、セパタクローの世界への入り口なのかもしれない。
